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入院初日

◎2011/06/20
いよいよ入院。
10時から11時までの間に手続きをするように、とのことで、オットを二人で東武線に乗る。
バスタオルやパジャマを余分に持ったので、旅行用の結構大きめのコロコロバッグがパンパンで、
かなーり重い!!
一人だとちょっと大変だったろうと思う。

10時ちょっと過ぎに有明の駅に到着。豊洲から、ずっと私のより一回り小さいグリーンのおしゃれな
コロコロを転がしている人が一緒で、この人もひょっとして一緒に入院かな?なんて思う。
でも、この方は一人なので、どうなんだろう。がんの手術で入院するのに、一人で来ちゃうのかなあ。

病院に着いて、まず再来受付機で受付を済ませ、入院手続きをする。やっぱり、先のグリーンのバッグの方も
入院手続きをしていた。同じ日に手術するんだなあ、と思う。

4人部屋で5000円かかるベッドを希望していたんだけど、空きがなかったのでとりあえず無料のベッドに
なった。手術中にベッドがあく予定なので、手術室から帰る時は違う部屋になりますよ~、と言われる。
ということは、手術中にお引っ越しってことだから、あんまり荷物を広げちゃいけないってことね。
オットに忘れ物なく荷物を運んでくれるように頼んでおく。

病棟は9階。とりあえずの部屋に入り、とりあえずパジャマに着替える。
着いたばかりでしかもピンピンしてるのになんか変な感じ。

看護師さんが血液型確認のための採血に来て、右手に名前とバーコードの印刷されている白いプラスチックの
リストバンドをはめてくれる。これは、手術側の腕にするんだそうな。一目でどっちが患側かわかるというわけだ。
ここで今日のスケジュール票をもらう。
今日のこれからの予定は、1時30分から手術前のオリエンテーション。
2時からセンチネルリンパ節生検の注射、1時間後にセンチネルリンパ節検査の撮影。
麻酔医の空き時間に麻酔についてのお話。といった感じ。

明日の手術は11時45分頃からを予定しているということなのだが、当然ながらオットはもっと早く
病院に来るつもりで、しかも一度帰ってまた明日一人で朝早くくるのが嫌だったらしく、
今日は有明のホテルに泊まることにしていた。
手術の際には必ず一人以上身内の人が待機していなければいけないそうだ。
手術って何がおこるかわからないものね。冷静に考えるとやっぱり怖い。

オットは1階のコンビニでオムライスを購入、私はお昼のお膳を持って、
9階のデイルーム(面会室)でお昼ご飯を頂く。今日のメニューは深川丼。
がん研にはご飯の希望食があって、あらかじめ配られるメニューで希望があれば毎食指定することができる。
朝はパンがいいとか、このおかず食べたいとか。メニューは4日分ずつで、今日もらった紙は明日の分まで。
明日は手術で食べられないから、この紙にお世話になるのは早くてもあさってからかな。

お昼を食べて、オットと別れる。まだホテルにチェックインはできないけど、時間はいくらでもつぶせる
でしょう。

1時半にナースステーションの前に、今日入院したメンバーが集まった。全部で7人ほどだった。
明日7人も手術を受けるんだ。例の緑のバッグの人はオトメさんというお名前でした。
朝から一緒でしたね、と言ったら、気づいていなかったらしくびっくりした後笑ってました。
まだすごく若そうなのに、娘さんが予定日より早く出産してしまい、旦那さんが入院に付き添えなかったとのこと。
しかも、婿どのは海外出張中ということで、娘さんと奥さんが一度に入院したら、旦那さん大変だ!
執刀医も同じ坂井先生で、手術の予定時間が3時からということだから
私の次ってこと。ご縁があるなあ。

ひととおり病棟内を案内してもらい、シャワー室の使い方や洗濯機の使い方、注意事項などを聞いていると
あっという間にセンチネルリンパ節生検の注射の時間に。
7人のうち5人が受けるということで、みんなでぞろぞろ地下に移動。
オトメさんがとても詳しくて、言うには注射がとっても痛い!!とのこと!!

聞いてない!

「そんなに痛いの?」
「もんのすごく痛いっていう話。先生蹴っ飛ばしたくなるくらいみたいよ」
「え゛~~!!」

一人ずつ呼ばれて行き、帰ってくるたびにうるうるした感じで
「痛かった・・」
っていうの。やだー。こわーい。どうしよう。

オトメさんも涙目で帰ってきた。
「ほんっとにマジで痛かった・・・・」
「一回ガマンすればいいの?」
「4回刺されるよ。でも痛いのは最初の2回目までかなあ・・・」

といっているうちに呼ばれてしまった。
「あとでお部屋に行きますね」
部屋番号を聞いて別れる。

処置室に入ると、ベッドに横になるように言われる。
「注射、痛いんですよね~?」
「痛いらしいんですよね~」
注射をするのは男の人だった。そうだよね。自分じゃやらないからわからないよね。
「ごめんなさいねえ。いきますね」

いった~っ!!!ホントに痛いっ!!足がバタバタしちゃう。
3か所目、4か所目は少しマシだったけど、最初のと2か所目、ホントに痛かった。
あー2度と受けたくない~。

オトメさんの部屋に言ってみんなでお話をする。
同室にもう一人、今日入院した方がいらっしゃったが、その方はなんと84才!
6年前にステージ4の末期がんで、腰骨がレントゲンで真っ黒に映るほど転移していたのを
がん研で放射線やら抗がん剤やらの治療を受けたところ、4年前に手術が可能なくらいに
縮小したので形成外科で手術をし、4年間また治療を重ねて今回の手術に至ったそうだ。
ステージ4からの回復って、すごい。
しかも、とても元気そうだった。
なんだか心強い。こんな人もいるんだ。

そうこうしているうちに1時間たち、またみんなで連れだって地下に。
今度は撮影だけなので、気が楽だ。
ベッドに横になってレントゲンみたいな板が体の上に平行にセットされ、
撮影が行われた(らしい)。さらに青いマッキーで胸にマークをつけられ、終了。

部屋にもどると、また看護師さんが来て、明日の説明をしてくれた。
朝から食事はなし、OS1というポカリスエットみたいなものを6:30~9:00にかけて
500ミリ飲む。朝6:00から手術まで、お小水を機械に溜める。などなど。
今日のシャワーは19:30から。多分一番最後の枠だ。その後下剤の座薬をいただくことになる。

付き添いの家族は1時間前には部屋にきているように、とのこと。手術室前まで一緒に行き、
PHSを渡されて(これは普通に会話のできる電話タイプらしい)、
あとは待合室かデイルームなどでひたすら待つのだ。

オットとママに確認にメールを入れ、明日のお引っ越しのために着替え以外はバッグに詰め、
オトメさんの部屋に行ったりしていると夕方ようやく麻酔医の説明があった。

麻酔についての説明と同意書へのサイン、手術内容の確認と同意書へのサインなど。
怖いこともいろいろあるけど、いやだっていったってなにも始まらないので、
ここで拒否する人はいないと思うけど。そんな選択肢はないよね。

夕飯は鮭のムニエルなど。がん研、ごはんが意外とおいしい。完食。

シャワーを浴び、下剤をもらい、用を足してあとは明日を待つのみ。
眠れなかったら睡眠導入剤を出しますよ、と言われていたけど、飲んだことないのでなんとなく
それも怖くていいです、と断った。
いつもソッコー眠りにつく私だが、さすがに今日は眠れない。
でも、どうせ明日はいやでも寝たきりになるんだから、一日くらいいいかなって思う。
いろいろ考えているうちに、明け方近くに眠りについた(らしい)。
目が覚めたら、いよいよ手術なんだよね。

話に聞いていたけれど、シャワールームで鏡に映った自分の胸にさよなら、とかは言わなかった。
涙とかも出なかった。多分、再建したら元通りって思っていたから?かもしれない。

手術前って、それに向かって夢中なんだよね。
あんまりいろんなことに考えが及ばないような気がする。
後になって、いろいろ思うことが多い。
知識も情報も増えるからかも。

それがいいことか悪いことか。

わからないけれど。

by himeko-ribbon | 2011-06-20 19:19 | 入院中